桂枝雀の「舟弁慶」

桂枝雀の「舟弁慶」
前半は誠に日常をよく描いています。「片影」とか「ソーメン」、「昼寝」なんていう夏
の風物詩がちゃんとおりこまれており、「遊び」に対しても「割り前やさかい、あんまり
使いなや」という堅実な考え方と、「働くのは毎日やけど、使うのはたまやないかい」と
いう考え方1この双方の考え方とも普通の考え方であり、誰の心の中にも両方の気持が
あると思うんですが-の対比があります。その日常性がおしまいの「スックと立って」
でポーンと次元がかわり、能舞台に変わるというあざやかさは落語ならではの楽しさです。
この噺は、下座の協力が大いに必要となります。いわゆるハメモノというやつで、これ
もただ効果音として音さえ出せばよいというものでなく、演者といっしょに落語をする気
持が必要です。正確に上手に曲をひいてくれることも大事ですが、それよりも芝居心が要
るのです。


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